[iː] [iː] [iː]

→ 日本語の「イー」よりも唇をしっかり左右に引いて発音します。前舌が上あごの中央 (硬口蓋) に向けて高く盛り上がります。舌に力を入れて,はっきり発音しましょう。

[eː] [eː] [eː]

→ 日本語の「エー」よりも唇をしっかり左右に引いて発音します。[iː]のときよりも口の開きがわずかに大きくなります。はっきり発音しましょう。

[yː] [yː] [yː]

→ [iː]と言いながら(同じ舌の位置で),唇を丸めて突き出した形にして発音します。唇と舌を緊張させて,はっきり発音しましょう。下唇をやや上に向ける意識を持って発音すると,舌が自然と[iː]の舌の位置に近づきます。

[øː] [øː] [øː]

→ [eː]と言いながら(同じ舌の位置で),唇を丸めて突き出した形にして発音します。唇と舌を緊張させて,はっきり発音しましょう。

[ɛː] [ɛː] [ɛː]

→ 日本語の「エー」に近い音ですが,もっと口を (2本重ねた指が軽く入るくらい) 開けて発音します。唇もやや左右に張ります。

[aː] [aː] [aː]

→ 日本語の「アー」とほぼ同じですが,口を縦に大きく開けてはっきり発音します。

[ɛ] [ɛ] [ɛ]

→ [ɛː]の短母音です。日本語の「エ」に近い音ですが,もっと口を開けて発音します。唇もやや左右に張ります。

[a] [a] [a]

→ [aː]の短母音です。日本語の「ア」とほぼ同じですが,口を縦に大きく開けてはっきり発音します。

[maː] [a] [maː]

[maː] [a] [maː]

→ [m]は,日本語のマ行の子音と同じ音です。唇をしっかり閉じ,ハミングの要領で鼻から声を出してみましょう。呼気が鼻だけに抜けて鼻音になります。[m] が語末に来る場合も,唇をしっかり閉じて発音しましょう。

[naː] [a] [naː]

[naː] [a] [naː]

→ [n]も鼻音です。日本語のナ行 (ナヌネノ) の子音と同じで,舌先を上の歯茎に付け,鼻から声を出して発音します。語末で日本語の「ン」,母音[iː][ɪ]の前で「ニ」の音にならないように気をつけましょう。[n] は常に舌先を歯茎に付けて発音します。

[ŋaː] [a] [ŋaː]

[ŋaː] [a] [ŋaː]

→ 日本語で鼻にかけて「マンガ」と言うときの「ンガ」で,「ガ」の母音 [a]を出さずに鼻から声を出すと[ŋ]の音が出ます。

[ə] [ə] [ə]

→ 唇や舌に力を入れず,口を半開きにして弱く短く声を出します。舌は軽く奥に引きます。語末の-e, -enのe,接頭辞のbe-, ge- などのeの音です。アクセントが置かれることはありません。

[ɐ] [ɐ] [ɐ]

→ [ə]のときよりもやや口を開け ([a]のときよりあごをゆるめて),弱く「ア」と言います。語末の r, er,接頭辞er-, ver-のr, erの音です。また,-ernで終わる動詞で erが [ɐ]の音になります。

[uː] [uː] [uː]

→ 口笛を吹くように唇を丸めて突き出し,日本語の「ウ」のときよりも唇に力を入れて発音します。 このとき舌を強く奥に引くようにすると,より明瞭な[uː]の音が出ます。上唇をやや下に向ける意識を持って発音すると,舌が自然と奥に引かれます。

[oː] [oː] [oː]

→ 日本語の「オー」に近い音ですが,もっと唇を丸めて発音します。強めにはっきり発音しましょう。

[ɪ] [ɪ] [ɪ]

→ [iː]のときよりも唇や舌の張りを緩め,口の開きをほんの少し (指の先が軽く入るくらい) 大きくして短く発音します。

[ʊ] [ʊ] [ʊ]

→ [uː]のときよりも唇や舌の張りを緩め,唇のすぼめ方をやや弱くして短く発音します。上唇をやや下に向ける意識を持って発音しましょう。

[ʏ] [ʏ] [ʏ]

→ [yː]のときよりも唇や舌の張りを緩め,唇のすぼめ方をやや弱くして短く発音します。下唇をやや上に向ける意識を持って発音しましょう。

[ɔ] [ɔ] [ɔ]

→ [oː]のときよりも唇や舌の張りを緩め,唇のすぼめ方をやや弱くして短く発音します。

[œ] [œ] [œ]

→ [øː]のときよりも唇や舌の張りを緩め,唇のすぼめ方をやや弱くして短く発音します。

[aɪ] [aɪ] [aɪ]

→ 二重母音 [aɪ] は,[a] を強く発し,[ɪ] の口の形へ舌を動かしながら発音します。[a] と [ɪ] を切って発音することはできません。

[aʊ] [aʊ] [aʊ]

→ 二重母音 [aʊ] は,[a] を強く発し,[ʊ] の口の形へ舌を動かしながら発音します。[a] と [ʊ] を切って発音することはできません。

[ɔʏ] [ɔʏ] [ɔʏ]

→ 二重母音 [ɔʏ] は,[ɔ] を強く発し,[ʏ] の口の形へ舌を動かしながら発音します。[ɔ] と [ʏ] を切って発音することはできません。

[laː] [a] [laː]

[laː] [a] [laː]

→ 舌先を上前歯の付け根に平らに押し当て,舌の両側の隙間から「うー」と声を出すようにして発音します。舌先で歯茎の後ろを弾いて発音する日本語のラ行の子音と異なり,舌を押し当てたまま発音します。舌を離さないよう,注意しましょう。

[ʁaː] [a] [ʁaː]

[ʁaː] [a] [ʁaː]

→ うがいをするときのように呼気で口蓋垂 (ノドビコ) を震わせて発音します。まさにうがいの要領で上を向くと,[ʀ] が出やすくなります。うまく音が出せない場合は,人差し指を第一関節まで軽く口にくわえて「ラッ」と言ってみましょう。舌が上あごに付かないようにするのがポイントです。

→ 後舌と口蓋垂との間で呼気を摩擦させて発音します。有声音なので,同時に声を出します。出し方のコツは [ʀ] の場合と同様ですが,やや力を弱めて「ラー」と息を吐き出すようにすると摩擦音 [ʁ] になります。日常語で広範に用いられており,『ドイツ語発音の森』のIPA表記でも [ʁ] を標準とします。

[paː] [a] [paː]

[paː] [a] [paː]

→ 日本語のパ行の子音と同じ音です。唇を閉じ,息をいったん止めます。唇を開くと同時に短く息を放出すると [p] の音になります。

[taː] [a] [taː]

[taː] [a] [taː]

→ 日本語の「タ・テ・ト」の子音と同じ音です。舌先を上の歯茎につけ,息をいったん止めます。舌先を歯茎から離すと同時に短く息を放出すると [t]の音になります。

[kaː] [a] [kaː]

[kaː] [a] [kaː]

→ 日本語のカ行の子音と同じ音です。上あごの奥 (口蓋が柔らかくなっている部分) に舌の奥の部分をつけ,息をいったん止めます。舌を離すと同時に短く息を放出すると [k] の音になります。

[baː] [a] [baː]

[baː] [a] [baː]

→ 日本語のバ行の子音と同じ音です。唇を閉じ,息をいったん止めます。唇を開くと同時に短く声を出すと [b] の音になります。

[daː] [a] [daː]

[daː] [a] [daː]

→ 日本語の「ダ・デ・ド」の子音と同じ音です。舌先を上の歯茎につけ,息をいったん止めます。舌先を歯茎から離すと同時に短く声を出すと [d] の音になります。

[ɡaː] [a] [ɡaː]

[ɡaː] [a] [ɡaː]

→ 日本語のガ行の子音と同じ音です。上あごの奥 (口蓋が柔らかくなっている部分) に舌の奥の部分をつけ,息をいったん止めます。舌を離すと同時に短く声を出すと [ɡ]の音になります。